大会長挨拶

大会長:後藤哲哉

第72回国際歯科研究学会日本部会(JADR)総会・学術大会
大会長 後藤 哲哉
(鹿児島大学歯学部 学部長)
(鹿児島大学大学院医歯学総合研究科歯科機能形態学分野 教授)

令和6年(2024年)11月16日(土曜日)・17日(日曜日)の2日間にわたって、鹿児島県のカクイックス交流センターにおいて第72回JADR学術大会を開催いたします。今大会のメインテーマは、「Progressive Spirits in Dental Research: Advancing Oral Health」です。

進取の気風(Progressive Spirits)とは、我が国の変革と近代化の過程で活躍した先人の意志を受け継ぎ、従来の慣習にとらわれず、自ら進んで、新しい困難な課題に果敢に挑戦することを意味し、鹿児島大学が根ざす鹿児島という土地に歴史的背景があります。鹿児島大学の起源は、島津重豪が1773年(安永2)年に創設した藩学造士館や1774(安永3)年創設の医学院にさかのぼり、明治維新の原動力となる人材を数多く輩出しました。また、薩摩藩は鎖国中の1865年に、英国へ留学生を派遣し、帰国した留学生は時代を先取りした様々な物事に果敢に挑戦して、日本近代化のリーダーとなり、また、海外で事業を成功させました。このように、進取の気風は、歯科医学研究のパイオニアとして、約70年の永きにわたり日本および世界の歯科医学研究を先導してきた国際歯科研究学会日本部会を、まさに象徴する言葉でもあります。

本大会は、大阪大学の今里聡教授が国際歯科研究学会(IADR)の会長に就任されたことを祝い、祝祭感溢れる会にしたいと考えております。大会プログラムとしては、IADR会長の今里聡教授による特別講演、JDRの編集長であるNicholas Jakubovics教授による特別講演、IADRの事務長であるChristopher H. Fox先生による特別講演を予定しています。著名な先生方による幅広いテーマでのシンポジウムを企画し、また、日韓合同シンポジウムも企画しています。さらに、Rising Scientist Sessionとして、「Frontiers in Neuroscience in Dentistry」をテーマとして、国内の若手研究者による研究発表を予定しています。本大会では、コンペティションも拡充し、GC学術奨励賞、Morita Student Award、Lotte学術賞、と多数ご用意しておりますので、学生、大学院生、若手研究者のみなさまは、ぜひ奮ってご応募いただき、日ごろの研究成果をアピールし、切磋琢磨してください。

鹿児島には天然温泉が豊富にありますので、ぜひ、学会の後にゆっくり疲れを癒してください。仙厳園、霧島神宮など歴史的にも由緒ある観光名所もあります。鹿児島焼酎は言わずもがな、鹿児島の黒牛や黒豚など、名物もたくさんあるので、多くの先生方に奮ってご参加いただければ幸いです。

関係者一同、全力で準備に取り組んでまいりますので、多数の皆様のご参加を心よりお待ち申し上げます。